心地よく暮らしたい。

1988年3月生まれ。都内で働いています(時短勤務)。夫と3歳児と3人暮らし。ヲタク。読書、手帳術、iHerb、海外ドラマetc

3月31日

この濃密な時間は3月31日までの期間限定だとはじめからわかっていた。

この半年間、生きてるのが辛くて泣いたときも、泣く子に「うるさい」と呟いてしまい罪悪感でくるしくなったときも、春には保育園に入るからそれまでのことと思っていたし、終わりが見えているから、いつだってほんの少し、さびしかった。


3月31日には泣きながら振り返るだろうと思っていた瞬間を走馬灯のように思い出す。

妊娠中のこと。陣痛がきたとき。泣きながら帝王切開されたこと。初めてサメちゃんを見たとき。助産師さんが子を寄せて頬に口づけしてくれたときのこと。初めての授乳。初めてのミルク。初めてのオムツ替え。初めての沐浴…

初めて一緒に過ごした夜は、寝なくて寝なくて、一晩中ずっと抱っこしていた。あれが初めてで、いまのところ最後の二人きりの夜。あのときできた子守唄を、いまでもずっと歌ってる。

夫が初めて沐浴したとき。気持ちよさそうなサメちゃんに大喜びして、嬉しそうにしてたこととか。

慣れてきた頃に湯上がりのタオルのうえでおしっこされたこととか。

新生児の頃の生理的微笑や思い出すとふにゃふにゃでヘタクソだった泣き声。スタイから上手に外れて吐き戻すから、洗濯は増えるし心配だし、心配しなくていいってわかってても不安だった日々。


目があって、社会的微笑になって、クーイングで声を聞けて、手を発見して、手を伸ばす、触る、握るが少しずつできるようになって。拳をしゃぶって、少しずつ親指が上手に使えるようになって。

予防接種が始まって、血が出て救急に駆け込んで。


帝王切開の傷をめがけて上手に蹴るから、うーうー言いながらおむつ替えしたね。


プーメリーのティガーがお気に入りでじっと見てた。そのうち手を伸ばすようになって触って、掴んで…いまやプーさんを引っ張り、ピグレットを握り、ティガーは掴んでぶら下がってる。


うつ伏せを練習して、ちょっとだけしか上がらなかった頭。いまや堂々とした貫禄のあるスフィンクスポーズ。

寝返りを、するの?するの?どうなの?の毎日から、いまは足を上げなくても腰をひねって上手に返れるようになった。


何で泣いてるのか全然わからなかったのが、いまは全部わかるよ。泣くのがとっても上手になって、感情表現が豊かになった。大人が話してると一生懸命に参加する。早くたくさんおしゃべりできるようになったらいいね。


初めてのおかゆは、夫が炊いた。同じものを一緒に食べられて嬉しかったなぁ。アレルギーがあるから少しずつだけど、でも、苦手なものもありつつ、食べることにとっても意欲的で、これは親に似たのかな?


新生児の頃、ずっとリビングで抱っこしながら、久しぶりにjunkやANNをリアタイしたのもいまはいい思い出だよ。代わってくれた夫が、サメちゃんをお腹の上に乗せてトトロ状態で寝てたのもよく覚えてる。たまごマットおくるみでサメちゃんを挟んで、ホットドッグならぬサメドッグ、とか言ってたんだよ。そんなに小さかったの。


1ヶ月検診も、それ以外の外出も、いつも泣かないよね。ホテルでの産後ケアの時なんか、私がいないことがわかると暇だなってずーっと寝てた、なんて…。でも必ず、帰ってくるとその分を取り戻すように泣いて甘えるから、すっごく頑張ってるんだって知ってるよ。

 

最近はずっと触れ合ってるね。起きてる間は手遊びしたりあんよでキックしてるのを頭撫でたり。朝寝昼寝夕寝は抱っこ。そういえば前は回るメリー見ながら一人で寝てたよね?いつからだろう。いつの間にか、私もずっとサメちゃんスペースにいてずっと触れ合ってきた。

「かかジム」とかいって腹に乗せてヒップリフトすると喜ぶ。私の上を(二重の意味で?)腹這いになって、腿を壁に上手によじのぼり?顔に手をついて踏破していくのとか、「大変な状況です!」って叫びながら笑ってしまう。

 


あーあ。

 


寂しくて仕方ない。

夫が「大事で大事でとっても大切に育ててるんだから、寂しいし不安だし心配で当然だよ」って言うんだけど、ほんとそうなんだよ。

保育士さんのことは信頼してるけど、それとは別で、私のそばにずっといて、目の届くところで育てたいって思っちゃうの。

 


今日は妊娠中から何度も歩いた散歩ルートを、いつもよりゆっくり歩いた。付き合ってくれたサメちゃんは少しして寝てしまったので、途中、安全なところで休憩しながらこの文章を書いてる。


明日から新しい生活だけど、近くにいなくても、常に、あなたのそばいにる。

最後に帰ってくる場所になるから、安心して冒険してきてね。

 


今夜はめそめそと“みてね”を見て過ごします。